相談者:田中社長
○○省の入札に参加することを検討しています。いろいろと調べたのですが、「全省庁統一資格という資格が必要である」と言われました。入札に参加するのは初めてですし、全省庁統一資格という資格があるのも初めて知りました。
今回、○○省から発注される案件には、絶対に入札したいです。全省庁統一資格を取得するには、どうすればよいですか?
回答者:行政書士
田中社長のほうで、おしらべ頂いた通り「省」や「庁」の入札に参加するには「全省庁統一資格」という資格が必要です。
資格の申請手続きは、法律上、行政書士の業務として認められています。また、弊所は、役所への申請手続きのなかでも、全省庁統一資格の代行申請を大変得意としている事務所です。
全省庁統一資格を取得する方法を簡単に、ご説明させて頂きますね。
全省庁統一資格とは
相談者の田中社長のように、入札に参加しようと思ったら、突然、「全省庁統一資格が必要です」と言われた経験のある人も、すくなくないでしょう。まず、前提として、全省庁統一資格とは、どういった資格なのでしょうか?
入札案件の具体例
全省庁統一資格とは、「省」や「庁」の入札案件に参加するための資格を言います。実際に、以下のような省庁から、以下のような調達案件が公表されています。
このような省庁から発注される調達案件の入札に参加するには、全省庁統一資格が必要になるわけです。
省庁 | 調達案件 |
---|---|
総務省 | 令和〇年度 国勢調査『郵送提出用封筒(黒字)』の製造 |
デジタル庁 | 電子掲示板システムの運用の請負 |
財務省 | 令和〇年分 確定申告会場備品の借上げ |
会計検査院 | 令和〇年度 決算検査報告の印刷製本 |
宮内庁 | マンモグラフィ装置の賃貸借及び保守 |
法務省 | 少年鑑別所樹木剪定等業務請負契約 |
国家公安委員会 | 男性警察官用冬服(上衣)外13点 |
厚生労働省 | 労災保険年金等振込通知書等に係る印書等業務 |
環境省 | 小笠原諸島における外来ほ乳類対策支援業務 |
発注機関(省庁)の具体例
全省庁統一資格を取得すると、以下の機関の入札に参加することができるようになります。
競争参加が可能となる地域および都道府県名
競争参加が可能となる地域および都道府県は、申請の際に、選択することができます。
本店所在地が東京都内であるため、東京都をはじめとした「関東・甲信越地域」に限定して、資格を申請することができる一方で、東京都内にしか本店がない会社であったとしても、全国の地域を対象に、資格を申請することもできます。
競争参加が可能となる地域および都道府県は、以下の通りとなっています。
地域 | 都道府県名 |
---|---|
北海道 | 北海道 |
東北 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 |
関東・甲信越 | 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県 |
東海・北陸 | 富山県、石川県、福井県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 |
近畿 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県 |
中国 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 |
四国 | 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 |
九州・沖縄 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
全省庁統一資格を取得する方法と必要書類
全省庁統一資格を取得する方法
全省庁統一資格は、「郵送・持参による申請」も受け付けていますが、「インターネットによる申請」が主流になってきているようです。実際に、弊所でも、お客さまからご依頼を受けた際に「郵送・持参による申請」を行うことは、ほとんどありません。
「インターネットによる申請」は「調達ポータル」というサイトから行いますが、入力項目が多く、手引きやマニュアルを確認しながら申請手続きを進めていかなかければなりません。「申請書記入要項」や「インターネット操作マニュアル」もダウンロードできるようになっていますので、専門家に外注することなく、自分ひとりの力で申請したいという方は、参考にしてみてください。
全省庁統一資格を取得するために必要な書類
全省庁統一資格を取得するために必要な書類は、以下の4点です。
- 履歴事項全部証明書
- 納税証明書その2
- 納税証明書その3の3
- 財務諸表(貸借対照表と損益計算書)
(提出書類の注意点)
- 法人設立後、まだ1回も決算を迎えていない会社の場合、「履歴事項全部証明書」「納税証明書その2」と「納税証明書その3の3」を取得することはできます。また、財務諸表の提出は省略することができます。
- 税金に未納がある場合「納税証明書その3の3」を取得することができません。その場合、全省庁統一資格を取得することができませんので、税金の未納にはご注意ください。
○○省の入札に参加したいとお考えのみなさまへ
さて、冒頭の相談者の田中社長のように、省や庁の入札に参加したいとお考えの人は、いらっしゃいませんか?全省庁統一資格を持っていると、以下のようなさまざまな省庁の入札に参加することができるようになります。
衆議院、参議院、国立国会図書館、最高裁判所、会計検査院、内閣官房、内閣法制局、人事院、内閣府本府、宮内庁、公正取引委員会、警察庁、個人情報保護委員会、カジノ管理委員会、金融庁、消費者庁、こども家庭庁、デジタル庁、復興庁、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省及び防衛省で外局及び附属機関その他の機関並びに地方支分部局を含む。
弊所に、申請手続きの代行を依頼するお客さまの中には、
- 2週間以内に全省庁統一資格が必要です。
- 役所の人から、ぜひ、入札に参加して欲しいと頼まれている。
- ○○省の入札案件に参加するために、資格が必要だと言われています。
といったように、省や庁の入札に参加するために、全省庁統一資格を必要とされていた方が、多数いらっしゃいます。もちろん、自分の力でだれにも頼ることなく申請手続きを終らせることができれば、問題ないかもしれません。
しかし、全省庁統一資格の取得には、調達ポータルからのインターネット申請や法定必要書類の収集のほか、手続きをスムーズに終わら焦るために、手引きの確認、マニュアルの読み込み、ひいてはサポートデスクへの問い合わせなど、さまざまな作業が発生します。
みなさんが、時間がないなか、通常業務を行いつつ、入札参加資格の申請手続きを行うのは、非常に非効率ですね。もしかしたら、「大事なことに気づかず、申請がうまく行かなかった」とか「間違えて申請したため2度手間になってしまった」ということにもなりかねません。
行政書士法人スマートサイドは、全省庁統一資格の申請手続きを大変得意とした行政書士法人です。数回のメールのやり取りで、全省庁統一資格を取得することができますので、お困りの際は、ぜひ、下記問い合わせフォームからお問い合わせください。