【解説動画】7.入札専門行政書士の役に立つ解説(全省庁統一資格)

1.全省庁統一資格とは?

今日は、全省庁統一資格についてお話しをさせていただきます。全省庁統一資格とは何なのか?

その名の通り、省とか庁の入札に参加するための資格を言います。例えば、国土交通省であるとか、環境省であるとか、財務省、もしくは海上保安庁であるとか、庁の入札に参加するための資格、これが全省庁統一資格です。

入札は、誰でもできるわけではなくて、入札参加資格が必要です。例えば、東京都の入札に参加するには東京都の入札参加資格、埼玉県の入札に参加するには埼玉県の入札参加資格が必要になってきます。

すべての省庁の入札に参加するための資格が、全省庁統一資格であると覚えておいてください。

2.営業品目の種類について

全省庁統一資格を持っていると、どういった種類の入札に参加できるのか?ということですが、まず挙げられるのが、「物品の製造や販売」、それから「役務の提供」の2つに分けることができます。

実は、公共工事の入札は、全省庁統一資格では対応していません。公共工事の入札をしたいという建設業者さんは、公共工事の入札に参加するための資格を別に取得していただく必要があります。

全省庁統一資格の手引きを見てみると、例えば、『衣服とか繊維類、車両、精密機器といった物品の製造・販売。広告宣伝、情報処理、建物の保守管理といった役務の提供。』といった記載があり、営業品目は全部で35以上あります。具体的な事例を見ていただいて、御社の得意分野がないかどうか見ていただくと良いのではないかと思います。

3.入札までの手続きの流れ

省庁の入札に参加するまでの手続きの流れですけれども、全省庁統一資格の申請をすると、だいたい1か月くらいで結果通知書が御社に届きます。その結果通知書をもって全省庁統一資格を取得しているということになりますが、そのあとに電子入札するには、政府電子調達システムというシステムを利用できないといけません。

そのシステムを利用するために電子証明書とか、ICカードリーダを準備する必要があって、購入した電子証明書やICカードリーダをパソコンでうまく使えるように設定をしたり、利用者登録をしていただく必要があります。このパソコンの設定手続きは、全省庁統一資格の申請とは別に、作業していただく必要があります。

4.注意点

注意点なんですけれども、全省庁統一資格を取得する際に、必要書類として納税証明書が必要です。納税証明書の種類は、納税証明書その3の3という種類なんですが、これは法人税とか消費税の未納がないことの証明書です。

たまに、実務をやっていてあるんですけれども、事業者さんから全省庁統一資格を取ってくださいと依頼をされて、納税証明書を取得するために税務署へ行ったら、「この会社は法人税や消費税に未納があって、その3の3、未納のないことの証明書はお出しすることはできません」と言われてしまうことがあります。

納税証明書その3の3がないと、全省庁統一資格を取得できないので、法人税とか消費税の未納については少し注意をしていただいて、未納がないように確認をとっていただければと思います。

5.よくあるお問合せ

よくお問い合わせがあるのが、新規設立法人であるとか、外国事業者官公需適格組合の方から「全省庁統一資格をとれますか?」というお問い合わせをいただくんですが。

新規設立法人というのは新しく設立したばかりの会社で、外国事業者といのは例えば本店が外国にある会社で、官公需適格組合というのは複数の会社が入札を取得するために組合を形成して落札しにいくという形式です。

いずれの場合でも、全省庁統一資格を取得することは可能です。もちろん、官公需適格組合でも全省庁統一資格を取得することは可能です。

会社設立してから1年以上たたないと入札参加資格をもつことはできませんといった自治体もあるんですが、全省庁統一資格のときはそういったことはなくて、新規設立法人、外国事業者、官公需適格組合いずれも入札参加資格を取得することができますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

6.今日のまとめ

今日のまとめですが、全省庁統一資格は、「物品の製造とか販売」「役務の提供」を行っている会社さんにおすすめの資格であると思います。

東京都の入札参加資格とか、埼玉県の入札参加資格もあるにはあるのですが、あくまでも個人的にはそういった資格よりも、全省庁統一資格のほうが取得しやすいのではないかなと思います。

興味がある人は、どの省庁でどれくらいの案件があるのか、御社の得意分野でどれだけの受注が見込めるのか、というのを一度調べてみると良いのではないかと思います。それでもし売上が見込めるのであれば、ぜひ全省庁統一資格の取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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